design / book / exhibition
デザインを組む
デザインを汲む
私達は、創る人の想いを汲み取り、
その静かな声が深く響く場所を提供します。
デザインと展示を通じて、作品が人々の心に触れ、
新たな共感の波を広がるよう、
創造が静かに、しかし確実に広がるよう、
丁寧に支え続けることが私達の役目です。
(期間限定)送料無料【写真集】TIME = EMOTION モデルフィニッシャー北澤志朗さんの模型
¥3,800
序文 北澤志朗さんは、車のプラモデルを組み立てる、プロのモデルフィニッシャーである。依頼されたカーモデルを、あるいは好きなカーモデルを、日々、組み立て続けている。 組み立てる全ての車に、あるいは車をつくったエンジニアに、あるいはその車を運転する人達にさえ、敬意を持って組み立てている。車の歴史的文脈や時代背景も徹底して調べている。組み立てる技術も塗装の技術も、圧倒的である。 しかし、北澤さんの組み立てたカーモデルを見る時、技術の誇張や見栄えの過剰を全く感じない。自然で、穏やかなまいがある。おそらく、その車に相応しい、適した技術だけを駆使して組み立てている。押し付けがましさが微塵もない。私達を抵抗なく受け入れ、美しさは静かに、じわじわと追いかけるように沁みてくる。驚くべきテクニックを、驚かせないように施している。 北澤さんは制作において、「エンジニアリング」と「エモーション」の両立を重要とする。エモーションを「情念」として、それを模型に込めることは、数値化ができない勇気のいること、と書いている。心と技である。 私はこの「エモーション」を「情緒」と見ている。数学者の岡潔は「時間は情緒である」と語った。人の喜びは頭で作るのではなく、情緒によって生まれることを、北澤さんの作品はその絶妙なバランスで語っている。美しいほどに中庸とも言える。著作に書いている。 「趣味は人を謙虚にする」 — 北澤さんの組み立てたカーモデルをお借りして、一台一台撮影した。撮影方法を定めるのに時間を要したが、最終的に専用の小さなスタジオを制作、小さな柔らかい光で数秒間シャッターを開いている。そのため、微動しているように見える写真もあるが、ミスとは捉えなかった。 この写真集に掲載された北澤さんのカーモデルは、ほんの(本当にほんの)一部にすぎない。こうしている今も、きっと新しい、美しい一台が完成している。 _ サイズ:A5 72ページ 表紙折込 掲載車種リスト付属